資産形成をするにあたって投信を購入するわけですが、いちいち毎回買い注文を出すのは非常に面倒くさいと感じませんか?
また、買い注文を出すにしたって、果たして今日買うのがいいのか、明日がいいのか、あるいは一週間後がいいのか、買いのタイミングもよくわかりませんよね。
また、いくらの単価で買ったら損しないのかもわかりません。
一回買い注文を入れるだけでいろいろ迷ってしまいます。
はっきりいいましょう。
購入タイミングや購入単価について考えること、および個別発注の手間は時間の無駄です。
一度自動積立投資設定をしてあとはシステマチックに淡々と購入していった方がはるかに効率的に資産形成をすることができます。
今回は資産形成には米株インデックス投信の自動積立投資が最善な理由について説明します。
短期的な未来は誰にもわからないので購入タイミングで迷うのは時間の無駄
株価が短期的に上がるか下がるかは誰にもわかりません。ネット上にはいろいろな見解がありますし、アナリストや経済評論家が「今年は株価が上がる」だの「来年は株価が下がる」だのいろいろいいますが、全くもって当たらないので全部無視していいです。仮にあたったとしても運であたっているだけです。
世の中は極めて複雑ですので近い将来何が起こるかなんて誰にもわかりませんし、予測するだけ時間の無駄である、と割り切ってしまいましょう。
ただ、10年以上の長期で見ればおそらく米株インデックスであるS&Pは安定した投資リターンをもたらしてくるだろうことは想定できます。そして、個人の資産運用という観点では、「10年で2倍になる」リターンがあれば十分です。これは年間利回り7%に相当します。1年で2倍になったらそれはいいですが、そんなことを狙う必要はありません。おおよそ10年で2倍になるペースを想定して投資をしましょう。 考えるのは10年後のことです。10年という期間で見れば、投信を今日買おうが一週間後に買おうが1ヶ月後に買おうが誤差の範囲でしかありません。そんな誤差の範囲でしかないことに悩むだけ無駄なのです。
投資タイミングで迷うことは意味がないのですから、決まったルールで自動的に買っていけばいいのです。
ドルコスト平均法のメリット
自動的に一定額を積立投資していくことをドルコスト平均法と言います。
ドルコスト平均法では、一定の期間ごとに一定額の投資を行い、市場の変動によるリスクを分散させることができます。以下の例を考えましょう。
例: Aさんは、毎月1万円を株式投資に充てることにしました。
- 1月: 株価が1,000円の時、Aさんは10株を購入できます (1万円 ÷ 1,000円)。
- 2月: 株価が1,250円に上昇しました。Aさんは、今月も1万円投資するため、8株を購入できます (1万円 ÷ 1,250円)。
- 3月: 株価が800円に下落しました。Aさんは、1万円で12.5株を購入できますが、通常は端数株が購入できないため、12株を購入します (1万円 ÷ 800円)。
この3ヶ月間でAさんは合計で30株を購入しました。合計投資額は3万円です。平均取得単価は、合計投資額÷合計株数=3万円 ÷ 30株 = 1,000円/株 です。
ドルコスト平均法のメリットによるは以下の通りです。
- 感情の影響を受けずに投資ができる: 定期的に一定額を投資するため、市場の変動による感情的な判断を避けることができます。
- タイミングリスクの軽減: 一度に大量の資金を投入するのではなく、分散して投資することで、タイミングによるリスクを抑えることができます。
- 平均取得単価が低く抑えられる: 株価が下がった時には、より多くの株を購入できるため、平均取得単価を低く抑えることができます。
ドルコスト平均法はシンプルで分かりやすい投資法であり、市場の変動リスクを緩和しながら長期的な資産形成を目指すことができます。
最適な投資タイミングは誰にもわからないのですから、淡々と決まったルールで勝っていくのが最善策なのです。
銘柄選定の重要性
長期的に淡々と自動積立投資をする際に一番重要なのは投資銘柄の選択です。
あなたの将来はその銘柄にかかっているのです。
この際重要なのは長期的なリターンが期待できる銘柄を選ぶことです。
長期的に株価が下がっていく銘柄に自動積立投資をすればあなたは確実に損します。
100年先のことはわかりませんが、あなたが投資する市場は20年、30年くらいなら成長し続けそうかを考えましょう。
投資をするということは資本経済が成長する前提ですので、ここは成長するんだと思っておきましょう。世界人口は増えていくのですから、世界経済は全体としては緩やかに成長することが期待できます。
私はその中で世界経済をリードする米株の代表的な銘柄を集めたインデックスであるS&P500に投資するのがいいと考えていますので、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)のような投信を自動積立で買っていくのがよいと考えています。
まとめ
資産形成に米株インデックス投信の自動積立投資が最善である理由を説明しました。
投資タイミングや購入単価に悩むことは時間の無駄であり、システマチックに自動積立投資を行うことで効率的に資産形成ができます。
短期的な市場の変動は予測できないため、長期的なリターンが期待できる銘柄を選び、ドルコスト平均法で自動積立投資を行うことが重要です。ドルコスト平均法のメリットは、感情の影響を受けずに投資ができること、タイミングリスクの軽減、および平均取得単価が低く抑えられることです。
長期的なリターンが期待できる銘柄を選ぶことが重要であり、世界経済をリードする米国株の代表的な銘柄を集めたインデックスであるS&P500に投資することがおすすめです。